やあ、俺です。
ナオの子育てがだいぶ進んでいたようで何よりです。
彼女は元から自分に対して物事の解決能力がすごく高い方なので、俺自身も影響を受けています。
なぜなら、彼女の目を通して俺は考えることができるからです。
彼女の思考を見ること可能だからです。つまりチート笑
トラウマにおける治療には5段階があると言われています。神経レベルで体に染みついたトラウマを治療するためには、第一に「ここが安全である」という欲求を満たさなければなりません。
参考リンク:# 複雑性PTSDのセルフケア
1.神経系を安定させるためのセルフケア
恐怖や不安などの感情を司る扁桃体を落ち着かせるために自律神経を整えることが必要になります。
日頃のケアとしては、まずは、神経系を落ち着かせるために、深呼吸、4秒吸ってから5秒を吐く、これを一日五分繰り返す方法や、グラウンディングといって、「今ここ」にいる状態を体の感覚として取り戻します。具体的には、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚などを刺激し、今ここにいることを集中させることです。
後は入浴もいいです。血行も良くすることと、体が無防備な状態でも安全であるということを認識できることや、副交感神経を刺激し睡眠の質を高めるからです。フラッシュバックなどがきつい時期はナオには入浴を頻繁にさせていた時期があります。
なぜこういうことが体に良いのか、体が脅威だと認識している状態では離人感が生まれ、自分の今いる状態が分からない感覚に包まれることがあります。これはトラウマから来るストレス反応です。
今が安全である状態を認識させることで、迷走神経を刺激し、トラウマは昔のことで今は安全であるということを体に再教育させる必要があるからです。
2.感情調整スキル
恐怖や怒り悲しみを映像記憶で呼び起こすことよりも、言語化することで脳を安定させることができます。
これを「感情のラベリング」と言います。
その他にも「セルフモニタリング」、「CBT:認知行動療法」、「ジャーナリング」などの手段を踏まえ感情調整コントロールを身に付けさせます。
人は主観的に行動をとっていますが、実際に動いているのは、感情から来る行動です。
CBTは、どのような感情や感情の度合いや自分の認知で動いてるかで行動するかを整理し次の行動プランを考えるテクニックです。
ジャーナリングも感情を整理して冷静に分析し自分の行動に対してどういう状態で動くかを考えて対策を練る方法です。
感情で動いてるときに、急に客観性を取り戻すことはほとんど不可能だと思ってください。
この状態で客観性を身に付けるには、自分の行動に対してセルフモニタリングを加えることで自分がどうしたときにトラウマのトリガーが発生し行動に影響を与えていたのかなどの状態管理に役立つことができます。
日記などで、日付などの管理もしておくと、その時の状態がいつまで続いてたのかの状態を日々の体調管理の記録として残せるでしょう。
3.スキーマ療法
認知行動療法を学ぶと自動思考というものがあります。
たとえば、「自分は人として最低」「自分はダメな人間だ」「他の人は全員私を嫌ってくる」などといった勝手に入ってくる思考です。
事実とは違い認知の歪みがあるのですが、そうした自動思考に対して再評価するという、専門用語でいうところの「感情調整プロセス」というJames Gross(ジェームズ・グロス)教授の研究が提唱した概念があります。
これらの自動思考に対して
- 自分は最低→自分は傷ついているだけだ
- 私は嫌われ者→自分に対して好きな人もいる
などといった、事実に対しての再評価を下すことです。
4.セルフコンパッション(自己受容)
トラウマの被害により、Toxic Shame(毒性の恥)といって過去傷つけられた自分が、「自分は無能だ」、「自分には価値がない」、「自分は誰かも愛されない」などといった感情が、加害者により植え付けられてしまうことです。
このことにより、何が起きても、自分のせいだと追い込んでしまう。
悪くないのに謝罪を重ねる、他人の行動に対して過剰な責任を引き受けるなど有害性が高い部分が大きいのです。
これらの毒性に対しては自己受容が必要になってきます。
一日一回でも「私は十分頑張っている」あるいは「私は傷つけられていいはずがない」など自分に対して自分を守る発言をすることで自分の毒性に対して、対抗する手段を身に付けます。
特に、自動思考が強い時ほど、自分の傷ついた子供時代の自分が現れていることがあるので、そうした自分に対して、どういう言葉を掛ければ落ち着くのかを一緒に考えてみるのもありでしょう。
こうした自動化した言葉は内在化した攻撃とも言われているのですが、加害者からの攻撃から身を守るために自分を傷つけることで加害者により更に傷つかないように必死に防衛していた時の名残が大人になっても消えない場合が多いのです。
ですから、自分を責める声が出てもその原因は自分を守るために使われていた脳の防衛反応として理解することと、今は安全で自分は自分を守って良いという許可を何度も体にしみこませるように癒していくことが必要です。
5.対人関係の再学習
最後に、幼少期から今まで傷ついてきた人間関係を信頼できる人間との関係構築から、安全な人間もいるということを再学習をします。
最初は挨拶程度から始めながら、大切なのはバウンダリー(境界線)を保てるかが重要です。
トラウマ被害者は基本的に自己主張を許されなかった時代があるため自分が嫌なことに対して適切に相手に伝えることができるようになると自己効力感が生まれ自分を守れ、自己効力感を高めることができるようになります。
まとめ
セルフケアができるようになると、次には健康管理、トラウマのトリガーの向き合いに対しても必要になってくるでしょう。
ナオは、安全欲求を満たされるとトラウマの記憶を思い出しやすくなり3月19日から10日の間自動思考が強くなる時期がありました。
しかし、それは状況が悪化したというより安全になってきたことで過去の記憶が凍結されていた時代から少しずつ解凍されてきたのだと今は思います。
彼女の小さい時代の傷ついた子供の声が聞こえるようになったのも前進だと思います。
トラウマ治療は数年~数十年をかけて、生きやすさを獲得するために行いますが、彼女のように14年の間セルフネグレクトが酷く自分を守ることができなかった状態を続けている人も多いです。
しかし、最終的に自分を守ることができることは最大の無力感からの対抗手段としてなり、自分を守って良いという許可を出すことにつながるでしょう。